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マンガ心理学入門

Posted By Cha On 2007年10月06日 @ 2:45 pm In 実験心理学 | No Comments

[1] マンガ心理学入門―現代心理学の全体像が見える (ブルーバックス)ちょっと時間があって、ふらっと立ち寄った書店で何気に本棚を眺めていると、昔懐かしい!?[2] 講談社のブルーバックスシリーズの棚が目に入りました。

文系の方々にはなじみが薄いかもしれませんが、ブルーバックスは昔、理系に方々には本当に有名な新書シリーズでした。「科学をあなたのポケットに」が謳い文句ですから。

そんなシリーズの本棚の片隅に何んと心理学入門の文字が・・・それは、[1] ナイジェル・C. ベンソン::Nigel C. Benson著、 清水佳苗、大前泰彦訳「マンガ心理学入門―現代心理学の全体像が見える」(講談社ブルーバックス:2001年3月)でした。著者は、どうやらイギリスの方らしいので、内容がそのまま日本で当てはまると思いませんでしたが、「マンガ」という言葉と(マンガとタイトルしていますが、実際にはイラストを多用しているだけですが・・・)、なんとも解りやすい文章にちょっと感動しながら、早速購入して読破。とても良く書かれた新書、といった感動を覚えました。(横書きの構成はちょっと読みずらいかもしれませんが・・・)

まずは、心理学に関する定義。

心理学はもともと心を研究する学問だった。(中略)心理学とは、人間および動物の心と行動を科学的に研究する学問である。(p.11 - 13)

なんとも明快な定義ですよね。そして、私が拘っていた心理学に関する領域も「大学の学部における主な研究区分」として下記の 8 区分を定義しています(p.15)。

  • 発達心理学
  • 社会心理学
  • 比較心理学
  • 個人差心理学
  • 認知心理学
  • 生物心理学
  • 健康心理学
  • 組織心理学

上記のような区分が正しいかどうかを議論すべきではありませんよね。興味を持って理解していればいいと思います。

この書籍、更に心理学の研究方法として 5 つ方法をリストしています。このリストは、私にとっては「なるほどな~」と感心させられました。

  1. 実験
  2. 観察
  3. 調査
  4. 事例研究
  5. 相関関係

どうも 5 番目の相関関係というは違和感がありますが、本書でも「測定手法」と解釈する、としています。いっそのこと、統計的分析とでもしたほうが良さそうです。

そして、本書の後半に、「現在の傾向」として以下のような記述があることは、とっても興味深いですね!

特に注目されている分野として、認知心理学と健康心理学の 2 つがある。(p.176)

上記における認知心理学は、認知科学という言葉と同様に扱っているようですし、健康心理学の一つとして、スポーツ心理学をあげていることも私にはとっても新鮮でした。

この新書、心理学にちょっとでも興味がある方にはお勧めですね!


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[2] 講談社のブルーバックスシリーズ: http://shop.kodansha.jp/bc/books/bluebacks/

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